ブルガリア国境沿いの移民人身売買が50%減少

ブルガリア国境沿いの移民人身売買が50%減少

2023年、ブルガリアの国境を越えた人身売買が大幅に減少した。

組織犯罪対策総局のヤヴォル・セラフィモフ局長は、今年半ばから50%減少したことを明らかにした。

セラフィモフ局長は、国境警備の強化や当局による積極的な捜査が功を奏したとしている。

より厳格な警備が密売を抑止

国境に難攻不落はないが、ブルガリアとトルコの陸路国境は現在、世界で2番目に交通量が多く、ヨーロッパで最も活発な国境である。

セラフィモフは、2025年には世界で最も忙しい国境になると予想している。

年が明けると、移民の流入が2022年比で50%急増し、収容者が1500人を超える日もあったと報告された。

ブルガリアの国境と内陸部での警戒が強化されたため、この状況は9月までに顕著に変化した。

近隣諸国を経由するルート変更

ブルガリアの安全対策強化に伴い、移民ルートはギリシャと北マケドニアを経由するようになった。

戦略と地域協力の変化は、進化する移民パターンを反映している。

当局は、進展は見られるものの、継続的な取り組みが重要であることを強調している。

ETIASの実施は継続中

欧州渡航情報認証システム(ETIAS)は2025年5月に開始される予定である。

ETIASは、シェンゲン協定加盟国へのビザなし渡航者に対し、パスポート、健康状態、セキュリティチェックなどのセキュリティチェックを義務付ける。

ブルガリアが部分的にシェンゲン協定に加盟したことで、国境の動向はETIASの適切な実施の重要性を浮き彫りにしている。

ETIASが発効し、ブルガリアが完全にシェンゲン圏の一員となれば、国境と出入国管理の強化が不可欠となる。

長期渡航者は管理強化に直面

国境警備の強化は、ブルガリアやEUでの長期滞在を希望する人々にも影響を及ぼす。

家族、投資家、デジタルノマド、学生、その他の長期滞在者は、入国審査の厳格化に直面することになる。

特に永住権やブルガリア/EU市民権を求める場合は、申請者は長期滞在の強い理由を示す必要がある。

ブルガリアの状況は改善されつつあり、旅行先として魅力的な国であることは確かだが、旅行者は入国審査がさらに厳しくなることを予期しておく必要がある。

継続的な警戒が必要

人身売買の減少は、ブルガリアの厳格なセキュリティと管理措置の成功を浮き彫りにしている。

しかし当局は、この好調な勢いを維持するためには、継続的かつ積極的な取り組みが不可欠であると強調している。

移住経路の変化に伴い、人身売買を抑止するための地域戦略も並行して進化させる必要がある。