ブルガリア、今冬の観光客増加に伴う移民流入を管理

ブルガリア、今冬の観光客増加に伴う移民流入を管理

ブルガリアはダブリン協定に基づき、今年これまでに受け入れた移民よりも多くの移民を返還した。

一方、ブルガリアの冬季観光客数は昨シーズンに比べ5%以上増加している。

ブルガリア、移民受け入れ枠を超える

ニコライ・デンコフ首相は先日のフェイスブックのQ&Aセッションで、ブルガリアが2023年に入ってから、受け入れた移民よりも多くの移民を母国に送り出していることを明らかにした。

同首相は、ブルガリアがダブリン規則などの協定に従って入国を許可した数とほぼ同数の移民を送り返したと述べた。

昨年、ブルガリアは少なくとも113人をオーストリアに送り返したが、これは同国が一貫して移民に関する政策を堅持していることを示している。

最近、チャーター便がオーストリアから18人の難民をブルガリアに送り返した。これは、移民グループを組織し、取り扱うことがいかに複雑であるかを示している。

冬期観光登録者数5%以上の伸び

ブルガリアの冬季観光セクターでは、今シーズンの登録者数が昨年と比較して5%以上増加した。

イタリアからの観光客が増加し、ブルガリア国籍の観光客も8%増加した。

最も人気のある観光地はバンスコで、86,700人以上が登録した。

サモコフやスモリャン、チェペラレなどの地域も前シーズンに比べ2桁増となった。

しかし、イスラエルからの観光客誘致が難航しているため、イスラエルからの登録者数は70%近く減少した。

ブルガリア、シェンゲン協定、ユーロ圏加盟への支援を受ける

ブルガリアは不法移民を減らし、観光産業を活性化させるために努力している。

ミュンヘン安全保障会議で、デンコフ首相は、ブルガリアが2025年1月1日の目標までに通貨ユーロに移行するための強力な支持を得たと発表した。

しかし、ブルガリアはオーストリアからの陸路国境を越えたシェンゲン圏へのアクセスに反対している。

デンコフ氏によると、ブルガリアはシェンゲン圏への完全加盟に向けた最終的な反対を解除するため、オーストリアとの交渉を続けていくという。

2023年6月、ブルガリアは自国通貨とともにユーロを導入するための協議を開始した。

EUからの訪問者、移民希望者に対するブルガリアの行動

ブルガリアの入国審査とシェンゲン協定への加盟は、観光客やEUへの移住希望者にさまざまな影響を与える可能性がある。

国境審査が強化されれば、長期滞在を計画している家族連れ、投資家、遠隔地からの労働者、非EU加盟国からの学生にとって、移住が難しくなる可能性がある。

シェンゲン協定への加盟が実現すれば、ブルガリアの国境を越えた移動が容易になる。

シェンゲン協定への加盟により、ブルガリアは2025年に予定されている欧州渡航情報認証システム(ETIAS)の導入を早めることができる。

EUの情報システムであるETIASは、ビザ免除国の旅行者を事前に審査し、安全保障を強化することを目的としている。

ブルガリアが移民と国境に関してどのように取り組んでいくかは、将来のETIAS導入に影響を与えるだろう。

ブルガリアとEU移民政策へのコミットメント

ブルガリアは、亡命申請の処理方法を定めたダブリン規則のような欧州連合(EU)の規則に対し、移民の帰還と受け入れ枠について断固とした態度を示すことで、その献身を示している。

ブルガリアは、陸路国境を開放することの重要性を説明しながら、シェンゲン協定に基づく適切な移民管理の必要性を訴えている。

ブルガリアがシェンゲン圏の正式加盟国となれば、同圏内の他のEU諸国と同じ入国管理規則に従う必要がある。

ブルガリアの最近の行動は、シェンゲン協定加盟の前提条件として移民数をコントロールしようとする努力を示している。

ブルガリア、移民、観光、統合の目標を追求

ブルガリアはシェンゲン圏とユーロ圏への加盟計画を進める一方で、移民の受け入れや冬季の観光客増加への対応といった課題にも取り組んでいる。

デンマルコフ氏は、ブルガリアが陸路での国境開放の必要性を強調していることを強調し、移民問題への対応が進んでいることを挙げた。