オランダ、ブルガリアのシェンゲン協定加盟に反対を表明

オランダ、ブルガリアのシェンゲン協定加盟に反対を表明

オランダは12月15日、ブルガリアのシェンゲン協定加盟を支持すると発表した。

ブルガリアの改革を受けた画期的な決定

ブルガリアが反腐敗改革を実施し、新たな移民監視メカニズムを確立した後、オランダの方針転換が行われた。

オランダとオーストリアの政府高官による11月のソフィアへの視察団は、前進を示唆するものであった。

オランダのウィレマイン・ファン・ハフテン大使は、ブルガリア政府がシェンゲン拒否権を解除する決定を下したことを確認するソーシャルメディアへの投稿で、ブルガリアの「良い仕事」を称賛した。

ブルガリアのニコライ・デンコフ首相は、新しい法律と監視機関がオランダの好意的な評価に道を開いたと述べた。

「ここに至るまで、かなりの進展があった」と述べた。

ビザなし渡航者の増加

シェンゲン協定への加盟が承認されれば、ブルガリアは他の加盟国からの短期旅行者や旅行者のビザ免除を認めることになる。

ETIASビザ免除は、2025年の開始と同時に、対象となる旅行者にも適用される。

ブルガリアの加盟により、欧州連合(EU)加盟国の居住者が同国で休暇や留学、ビジネスを容易に行える機会が拡大する。また、ブルガリアとつながりのある非EU加盟国の家族にもメリットがある。

移民政策における今後の課題

オランダの決定は前進を示唆するものだが、オーストリアの未解決の懸念は、ブルガリアがシェンゲン協定に加盟する前に、国境警備に関する更なる改革が必要であることを意味する。

ブルガリアのシェンゲン協定加盟には、長期的な入国と亡命申請に関するシェンゲン協定規則の遵守が必要である。

ブルガリアは、その対外的な国境管理が不正入国を防ぐことができることをオーストリアに納得させなければならない。

オーストリアは依然として完全加盟に反対

オーストリアはブルガリアのシェンゲン協定加盟に反対している。同国は「エアシェンゲン」と呼ばれる妥協案を提案しておりパスポート不要の空路移動のみを認めている。

ブルガリアは完全加盟を達成する前に、陸路の国境警備に関するオーストリアの懸念を満たす必要がある。

それでも、オランダの承認は大きな前進である。

シェンゲン加盟への次のステップ

オランダ議会は今後、反対運動を終結させる決定を下す必要がある。

承認されれば、オーストリアとの間に残る問題が解決される限り、ブルガリアは2023年のシェンゲン協定加盟に向けて前進することになる。