ベルギーでは、他の多くの欧州連合加盟国と同様に、欧州連合の市民ではない一部の訪問希望者にとって、より複雑な手続きが間もなく導入されます。ベルギーは近年のテロ攻撃で被害を受けており、他の欧州諸国と同様に、戦争や差別が蔓延する欧州外の地域から逃れてくる難民の波を経験しています。こうした安全保障上の懸念から、欧州委員会は、米国で訪問者に使用されるESTAと同様の欧州ビザ免除制度を通じて、渡航者に関するより多くのデータを収集することにより、安全性を向上させることを検討しています。
2025年に導入が予定されているETIAS（欧州渡航情報認証制度）と呼ばれる新しい渡航前認証制度は、実際に欧州に到着する前に外国人訪問者を審査し、安全性を向上させるのに役立つと期待されています。それはすべての人に影響を与えるわけではなく、現在すべてのEU市民が持つ移動の自由に影響を与えることはありません。ただし、これまで欧州を訪れるためにビザが必要なかった、EU市民でない方は、影響を受ける可能性があります。
ベルギーはEUとシェンゲン協定の両方に加盟してますが、これはどういう意味ですか？
EUとシェンゲン協定はほぼ同じものですが、まったく同じではありません。ベルギーなど、シェンゲン圏にあるほとんどすべての国はEU加盟国ですが、ノルウェーや、アイスランド、スイスなど、そうでない国もあります。シェンゲン協定は、国境と入国管理を標準化するための加盟国間の合意でした。例えば、ブリュッセル国際空港に到着したときにシェンゲンビザが付与されている場合は、欧州の他のシェンゲン協定加盟国への訪問も許可されます。ETIASの導入によって最も影響を受けるのはシェンゲン圏諸国です。
ベルギーに人々が渡航する理由は何ですか？
ベルギーは、おそらく欧州外では、欧州連合がどのように機能するかについての規則を制定する欧州議会がある国として最もよく知られています。また、優れたチョコレートやビールを生産・販売する国としても有名かもしれません。
出張以外でベルギーを訪れる人の多くは、欧州の他の場所への中継点として利用することが多いようですが、もう少し長く滞在して、ベルギーの有名な都市をいくつか体験してみるのもよいかもしれません。ブリュッセルはベルギー最大の都市で、他のほとんどの都市と同様に、建築物や歴史的に重要な遺産がたくさんあります。
ブルージュは、ユネスコ世界遺産に登録された市街地のある、ベルギーのもう1つの人気都市で、街の歴史は14世紀の黄金時代までさかのぼります。
ベルギーの魅力は都市だけではありません。北部のビーチや、海辺のリゾート、なだらかで緑豊かな田園地帯が広がる南部の丘陵地帯、アルデンヌ地方などがあります。
私はベルギーのETIASビザ免除が必要でしょうか？
欧州連合（EU）およびシェンゲン協定加盟国の国民は、ベルギーのETIASビザ免除導入の影響を受けませんが、北米や、オーストラリア、その他これまで欧州へビザなしで入国できた60カ国の国民は、2025年以降、欧州に到着する前にオンラインでETIASの申請を行う必要があります。ETIASの費用は7ユーロで、認証された日から3年間有効です。